Webデザイナー像
必要となるスキルセット
1. アクセシビリティ設計
- 高齢化社会、多様性の重視により「誰でも使えるデザイン」が必須に。
- WCAGに準拠したUI、カラーユニバーサルデザイン、スクリーンリーダー対応など。
- ✅ 実践例: 色のコントラストやフォーカス状態の設計。
2. UXリサーチ能力
- データやユーザーインサイトに基づいた課題設定が重要。
- ユーザーインタビュー、ペルソナ設計、カスタマージャーニーマップの活用など。
- ✅ ノーコードツールでのプロトタイピングや簡易検証の実施力も◎
3. UIアニメーションやマイクロインタラクションの理解
- ユーザーのストレスを減らし、行動を促すためにアニメーション設計はより重要に。
- FigmaのプロトタイピングやLottieなどの軽量アニメーション技術を理解していると強み。
4. デザインとエンジニアのブリッジ能力
- コンポーネント設計、デザインシステム、Token(Design Token)などの理解。
- フロントエンドの基本理解(HTML/CSS/Reactなど)で実装意識の高いデザインが可能に。
5. 生成AI・ノーコードツールの活用
- AIツール(例:ChatGPT、Uizard、Framer AI)を使った作業効率化、アイデアの展開。
- ノーコードツール(Webflow、STUDIOなど)でプロトタイピングまで担当できると◎。
必要とされる人物像
1. 「問題解決志向」よりも「課題発見志向」
- 表層的な「見た目の改善」ではなく、本質的な「何を解決すべきか」を探る力。
- PdMや開発チームとの共創をリードできる「問いを立てられる人」。
2. 「共創型」コミュニケーター
- スクラムやアジャイル型のチームで、対話と調整を重ねながら進めるスタイルが主流。
- 複数職種(PdM・エンジニア・マーケ・CSなど)と協力できる対人スキルが重要。
3. 「なくてはならない存在」への自律性
- 指示待ちでなく、自分からプロジェクトに能動的に関与する姿勢。
- ビジネスへの関心や提案力も「デザイナー+α」の強みになる。
4. 「変化を楽しめる人」
- ツールや手法は数年単位で大きく変わる世界。学び直しに前向きな柔軟さが重要。
- 「学び続ける姿勢」そのものが信頼と価値を生む。
補足:企業側のニーズ傾向(特にスタートアップ・SaaS企業)
- 一人で「リサーチ→UI設計→プロトタイピング」まで対応できる“フルスタックデザイナー”
- 開発チームと密接に動ける「プロダクト志向のUIデザイナー」
- ビジネス視点を持った「ユーザー+事業貢献」デザイナー
Webデザイナーとしての知見ノウハウ
UIデザインの精度を高める知識・技術
色・タイポグラフィ・レイアウトの高度設計
- カラーパレットの構築と配色論(アクセント、ドミナントカラー理論)
- アクセシビリティ対応のカラーコントラスト (WCAG 2.2)
- レスポンシブ・グリッドレイアウトの設計(12列・流動グリッド)
- 可読性・視認性を高める文字組(ヒエラルキー、行間、文字間)
- 「デザイン密度」の調整(情報量に対するUIの密度最適化)
UIコンポーネント設計
- Atomic Design(原子→分子→オーガニズム)の応用
- ステート管理(hover / active / disabled / loading)設計
- デザインパターンの再利用(カード、モーダル、アラート等)
- 状態を伝えるUI(エンプティステート、エラー、成功系など)
UX設計の深化ノウハウ
ユーザー体験の設計
- カスタマージャーニーマップの作成と施策紐づけ
- ユーザーの意図(モチベーション / 不安 / 行動のきっかけ)の深堀
- ユーザー心理とUX(ヒューリスティック評価 / ダニエル・カーネマン理論)
- ユーザーインタビューの設計〜インサイト抽出
- データとUX:定量×定性をもとにした改善(Google Analytics、Hotjarなど)
情報設計(IA)とナビゲーション設計
- 情報構造の整理:カテゴリ設計 / ファセットナビゲーション
- メニュー / パンくず / タブ / CTA配置の最適化
- コンテンツ優先順位設計(ユーザーゴールベース vs ビジネスゴールベース)
ツール活用・実装への理解
デザインツールの最適化活用(Figma中心)
- オートレイアウトの高度活用(動的なレイアウト)
- バリアント・コンポーネント・プロパティの設計
- Token化の理解(カラー、タイポ、間隔の変数管理)
- Design Systemのドキュメント整備(Notion連携など)
フロント実装への理解
- HTML/CSS/JavaScript(構造・表現・振る舞い分離)
- CSS設計(BEM / Tailwind CSS / Utility Firstなど)
- React + Storybookによるデザインと実装の連携
- アニメーション:CSS / Lottie / Framer Motion の基礎
アクセシビリティ(A11Y)
インクルーシブなデザイン配慮
- WCAGの基礎とAA, AAAの違い
- フォーカスインジケータの可視化
- スクリーンリーダー対応(aria-label, role属性)
- 色覚多様性に配慮した配色(CUD、色覚テストツール)
- タッチサイズの確保(最小44px)と誤操作防止
ビジネス視点とプロダクト戦略への関与
デザイン×事業貢献
- KPI設計とユーザー行動指標(例:CVR、DAU、継続率)
- グロースデザイン:A/Bテスト、施策効果検証と改善サイクル
- プライシング画面、課金導線などマネタイズUIの設計
- 顧客セグメントに応じたUXの差別化(BtoB、BtoCなど)
ステークホルダーとの連携・提案力
- PdMとの仕様すり合わせ・スコープ整理力
- エンジニアとの仕様共有(Figma → 実装の一貫性)
- マーケやCSチームとの横断連携(LP・オンボーディングなど)
ソフトスキル・デザイナーとしての振る舞い
チームを前進させる力
- デザインレビューの進行とフィードバック文化の育成
- 他メンバーの育成・メンタリング(教育設計)
- 仕様変更・フィードバックに対する柔軟さと調整力
ナレッジ共有・アウトプット習慣
- Notionやスライドでの設計意図ドキュメント化
- 社内勉強会・デザイン共有会の企画運営
- デザイントレンドやツール活用Tipsの共有
自分の軸を持つということ
経験を積んだデザイナーは、「自分が何を大切にして設計するか」という設計思想(Design Philosophy)を言語化し、周囲と共有できると、社内外問わず信頼される存在になれる。
自分の「デザインで大切にしている価値観」や「得意領域」は?
例:
・ユーザーの不安を軽減する導線設計
・高速に検証できるFigmaプロトタイピング
・デザインの言語化と他職種とのブリッジ役
自己評価チェックシート
※各項目について、下記の5段階で自己評価を記入する
1: 未経験 / 2: 少しわかる / 3: 実務経験あり / 4: 自走できる / 5: チームに教えられるレベル
UIデザイン
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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色の設計(配色ルール、アクセント・トーン設計) | | |
タイポグラフィ設計(ヒエラルキー、余白設計) | | |
レスポンシブデザイン(グリッド設計) | | |
コンポーネント設計(状態管理含む) | | |
モバイルUI / タブレット対応設計 | | |
UIトレンド(Glassmorphism, Neumorphismなど)理解 | | |
UXデザイン
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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カスタマージャーニーマップの作成 | | |
ユーザーインタビューの設計・実施 | | |
ユーザーの課題仮説の立案・検証 | | |
ペルソナ設計 | | |
ユーザーテスト(プロトタイプを用いた検証) | | |
ツール・実装リテラシー
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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Figma(オートレイアウト、バリアント) | | |
Figma Tokens / Design System構築 | | |
HTML/CSSの理解とデザイン反映意識 | | |
React/Storybookの概要理解 | | |
Git / GitHubの基本理解 | | |
アクセシビリティ(A11Y)
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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カラーコントラストチェック(WCAG) | | |
スクリーンリーダー対応(aria属性など) | | |
フォーカスインジケータの設計 | | |
キーボード操作対応設計 | | |
色覚対応・多様性配慮 | | |
ビジネス・プロダクト連携
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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KPI・指標の理解(CVR / DAU / NPSなど) | | |
A/Bテストを前提としたUI改善提案 | | |
プロダクト要件の解釈・整理 | | |
PdMや開発との要件定義のすり合わせ | | |
グロース視点でのデザイン提案 | | |
チーム連携・アウトプット
項目 | 自己評価(1〜5) | 補足・具体例 |
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デザインレビューの実施・受け入れ | | |
チームメンバーへの教育・メンタリング | | |
ナレッジ共有(Notionやスライドでのまとめ) | | |
他職種とのコミュニケーション(PdM/CS/マーケ) | | |
デザイン文化・プロセス設計 | | |
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