本質的な改善が必要だと感じつつも、組織の状態がそれを許容していない。
この矛盾を、どう「静かに・戦略的に」崩していくか。
項目 | 状況 |
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参画期間 | 約10ヶ月(継続性と信頼の土台はできている) |
取り組み | UX勉強会・ナレッジ共有など文化的貢献あり(初期の貢献は明確) |
チーム構造 | デザインチーム間の関係性が希薄・分断状態。横の繋がりは最小限に抑える方針 |
プロダクトの優先順位 | UIUXは後回し/まずは「壊れていないものを最低限リリース」優先 |
リソース状況 | エンジニア不足で理想に手が届かないジレンマが常にある |
立ち位置 | 下請け構造の延長線にある業務委託ポジション(発言力は低め) |
これからの方向性:短期〜中期でできること
短期:半年以内(今〜3ヶ月)
目的 | 行動 |
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静かな信頼再構築 | ・FigmaやSlackでの発言を、「仮説」「調査ベース」「目的提示型」にする・無理に横連携せず、他職種との連携を軸に価値を届ける |
ミクロな改善で信用を稼ぐ | ・「これはやった方がいいUX改善」を1〜2時間で形にし、提案ベースで出す・ユーザーの声を根拠にした改善提案が特に効果的 |
下請け構造の緩和 | ・仕様・要件に対して「こう解釈しましたが、◯◯の懸念もあります」と補完的コメントを加える・受け手ではなく、意味づけをする人になる |
中期:6ヶ月〜1年以内
目的 | 行動 |
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デザインの存在意義を静かに再定義 | ・ナレッジや振り返りのアーカイブを積み上げる・「この人がいなければ気づかなかった」領域の指摘を積極的に |
意思決定の場に近づく | ・リファインメントなどで、UX観点での問いかけ・補足を行う(議論を促す)・PdMとの信頼構築を意識的に図る(雑談や一言提案から) |
意思が届かない構造を“可視化”する | ・デザインレビューが行われていない/軽視されている事実を「仕組み」として可視化し、改善提案の材料にする(※個人批判は避ける) |
強みを活かすアプローチ(実践ベース)
状況 | 静かな打ち手 | 意図 |
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チームが分断している | 他職種(PdM、エンジニア)との連携を軸に、価値を届ける | “デザイナーチーム”に依存しない貢献ルートを持つ |
デザインが軽視される | 問題を「成果物の品質」ではなく「認知や判断の問題」として示す | 感情でなく構造で語ることで、受け入れられやすくなる |
発言しづらい | Notion・Slackなど非同期で意見を共有例:「ここで困った人が多そうなので軽く整理してみました」 | 表立たないが、影響を与える「裏ファシリ」のポジションをとる |
課題が山積している | 「デザイン改善ログ」や「UX気づきメモ」などを溜めておき、必要なときに出せる状態に | 即アクションできなくても、タイミングが来たら出せるように準備する |
信頼とは「預けたくなる」状態
重要なのは、「あの人に任せておけば、きっといい形にしてくれる」と周囲が感じること。
発言量より、問いかけの質や、出してくれるものの粒度・精度・根拠の方が信頼に繋がる。
リーダーシップではなく、ガイド役・補助線を引ける存在としての影響力は、組織にとっても貴重な立場となる。
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